福島第一原発で想定した津波はたったの5m

毎度のお付き合いをありがとうございます。

そもそも、
これほどの大惨事を誰が予想していたでしょうか

今後、
福島第一原発の大惨事を引き起こした一番の原因として、津波に
対する想定のあまさ(5m程度)としている根拠と責任が問われる
ことになると思います。(国もこれを認可したのだから同罪です)

なぜならば、
独立法人 産業技術総合研究所 活断層・地震研究センター発行の
活断層・地震研究センターニュース[AFERC No.16-2010/8月号]
「平安の人々が見た巨大津波を再現する-西暦869年貞観津波-」
と題して、約1142年前の貞観大地震について、詳細な解析データが
紹介されており、実測データに基づく大津波のシミュレーション例
では、およそ2時間に亘って10mクラスの津波が次々と押し寄せ
ている様子が判ります。

貞観大地震については、幅100km、長さ200kmの断層モデルにおいて、
断層すべり量7mでのシミュレーション結果が、最も津波堆積物の
分布域と一致すると紹介されています。


[貞観地震の断層モデルに基づく津波の3Dシミュレーション結果]

この貞観大地震のマグニチュード換算値は、およそMw8.3~8.6程度と
推定されています。

また、地層堆積物の解析結果から、この地域では度々同じ規模の
大津波が襲来していることも判明しており、およそ450~800年程度
の幅をもっていたようです。

一部報道でも言われているように、正に1000年に一度の大災害だった
のかも知れませんが、原子力という危険をはらんだプラントを安全に
運転する上では、万一(一万年でも?)をも考慮すべきだったのではな
いでしょうか。

今さら、
何を言っても仕方のないことかも知れませんが、日本は大きな代償を
払って、これからの原子力政策(設計構想)を決めなくてはなりません。

では、また。