海水温変化による震源域想定の検証と次の震源域について(その78)

このシリーズも 第78回目を迎えました。
(一昨年末から毎週末、約1年8ヶ月続いており、M4以上で1週間検証し 平均対応率は8割程です)
解説:[海水温度分布の平年差]の2週間の変化について、画像処理ソフトで差分を取り、
    次の震源域を想定します。(14日間の至近3日平均からその前11日平均を差し引く演算です)
    これまでの実績からは、温度変化の境界付近で温度低下側に震源が符合しております。
    また、実績から、温度変化の大きな海域も想定域としております。
  ★この演算には、以下の理由から海上保安庁のデータを使用しております。
   ・図中に数字や境界線が入らないので、演算の邪魔にならないこと。
   ・瀬戸内海も表示できるので、より綿密な解析が出来ること。
   ・当日分まで反映されていること。 等々

以下は、先週6/9にご紹介した震源域想定に、その後1週間の実績をプロットしたものです。
水温20130609W3A
この間 M4超の地震は11回、全てが想定範囲内でした。対応率100%
ただ、北海道で広範囲にあった強震度想定域での発震が無かったのが気になります。
そして、次の震源域の想定は、以下の通りです。
◆傾向としては、先週の動きから反転、太平洋側全域の海水温が急激に上昇しております。
 これは解析を始めてから1年半の中でも特筆すべき事態です(異常な動き)
 やはり「巨大地震の前兆を捉えている可能性」も否定できません。
 更に注意深く観察を続けたいと思います。

水温20130616W
◆今週の強震度想定域は、
 40週目となったアウターライズは、北海道中心に若干縮小。

 (ここは数カ月の前兆の後、昨年12/7にM7超が発生。次はM8超が危惧されます)
 15週目の東日本沿岸は、岩手・宮城・福島・茨城・房総までで若干縮小。
  6週目の北海道は大幅縮小だが、南東部に集中。
  4週目の小笠原海域は、大きく東に移動しアウター中心に。
  2週目の豊後~淡路~紀伊は、豊後水道で変わらず。
  6週振りに東南海沖に大きな強震度想定域が出現。
  9週振りにトカラ近海に強震度想定域が出現。
  日本海域の強震度想定域は消滅しております。
先週に続き、房総沖~東海沖、更に小笠原の広範囲で温度低下が続いております。
 これまでの実績から、急激な温度変化のあった場合には、低温域で発震の可能性が高まります。
解説:強震度想定域とは、
   海水温が急激に上昇した範囲で、過去の実績からM5超発震の可能性がある事を意味します。
   (橙線M4、赤線M5超を示唆)

では、また何か変化があれば、お知らせ致します。バイバイ