TEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係を観察中(その3)

笑顔 毎度のお付き合いをありがとうございます。
NASAが公開しているTEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係について、まだ観察中ですが、
9/5のTEC停滞度合いと、その後の2~3日間のM5超の震源域が一致していたのを参考に、
昨日9/23に初めて、TECによる想定震源域をご提示しました。

そして、今のところ、以下のように想定震源域と実績は、良く一致している様です。
(後日、あと1日分のプロットを書き加えます)
TEC-EQ20120922_0924.jpg
更に、本日9/24も
比較的TECが広範囲に広がっていた事から、本日以降のTECによる想定震源域をご提示しますと、

Predetc20120924.jpg
どうでしようか? 正直言って、あまり変化がありませんよね。(インド洋の南側が少し広がった程度)
まだ、仮定の域を出ませんが、
私がこれまでのデータマイニングで得た感覚的な印象からの結論として、
ここでご提示した地域は、元々地震の多発地帯で、常に地殻歪を蓄積しており、
結果として、TECの停滞度合いに あまり変化が出ないものと考えます。

ただ、9/7の雲南省地震後は、明らかにTECの停滞域は狭くなっているので、
地震の起き易さを示す指標としては、十分に利用価値ありと判断致します。

一つだけ腑に落ちないのは、中南米などの発震のサインが、これまで一度も出て来ない事ですが。

では、また更に観察を続けたいと思います。
今夜は、これにて失礼いたします。バイバイ

TEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係を観察中(その2)

笑顔 毎度のお付き合いをありがとうございます。
先日もお話ししましたように、ここ数ヵ月、
NASAが公開しているTEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係について観察中です。

このサイトでは、リアルタイムのTECを見る事が出来ますが、過去分はありません。
@mincsttyさん過去のデータをGIF動画で見られるようにプログラミング
して下さり、私が解析出来る環境を整えて戴きました。

以下は、昨日9/22の動画16時間分です。
(@mincsttyさんの作成したGIFファイルをダウンサイズしたものです)
20120922s.gif
ご覧のように、比較的広範囲に赤で表示された、最高値80TECUが移動しております。
次は、昨日9/22の画像を加算処理し、TECの停滞度合いが見える様に加工したものです。
TEC-EQ20120922.jpg
至近で一番TECの強かった9/5の実績から、
この図で赤いTECの停滞度合いが高い地域周辺で、この後2~3日にM5超の発震の可能性があります。
(白丸で示した範囲です)
2~3日後に、今回の予測について検証したいと思います。
では、また。バイバイ

ギリシャの群発地震をGR則で試算

これまで世界各国の震源域について、GR則による試算をしてきました。
まだ、検証には至っておりませんが。
そして、本日は
ギリシャの群発地震について試算してみました。
ここは9月中旬にも群発があり、ここに来て群発が再燃してきた事から、
本日、まだデータは少ないものの、試算を致しました。
現在までに、この群発域では、本日のM5.1を含めて、計11回の地震が発生しました。
(「宇津則」によるM6.5の断層面積をプロットすると実に小さい)

MAP_Greece.jpg
◆以下、地震の時系列とGR則のプロットです。
GR_Greece_fig1.jpg
ご覧のように、今回の解析では、M6.5の切片がかなり狭いことが判ります。
◆これに基づく正規分布と時系列の発生確率のグラフです。
GR_Greece_fig2.jpg
前回の試算
 時系列のグラフから、M6.5の発生する可能性として、
 2013/2/6までに確率50%、3/6までに確率99%
ある事になります。

これ以降の検証も、このまま群発が続くようであれば、再度実施したいと思います。
願わくば、この計算が外れる事を祈ります。

海水温変化による震源域想定の検証と次の震源域について(その42)

笑顔 毎度のお付き合いをありがとうございます。
さて、このシリーズも第42回目となりました。
(昨年末から毎週末、約10ヶ月続いており、M4以上で1週間検証し 平均正解率は8割程です)
解説:[海水温度分布の平年差]の2週間の変化について、画像処理ソフトで差分を取り、
    次の震源域を想定します。(14日間の至近3日平均からその前11日平均を差し引く演算です)
    これまでの実績からは、温度変化の境界付近で温度低下側に震源が符合しております。
    また、実績から、温度変化の大きな海域も想定域としております。
  ★既に8/22から北緯35度線から北の高温状態 (今までの経験則が全く通用しません)
   が約一ヶ月も継続
しており、
   これまでの演算方法だと、全く温度変化が抽出できず、先々週正解率0%と惨敗を喫しました。
   試行錯誤の結果、何とか変化を抽出出来たのが、8/21までの海水温データと8/22以降データ
   との差分を取る方法でした。今週もこの方法により演算しております。

以下は、先週9/14にご紹介した震源域想定に、その後1週間の実績をプロットしたものです。
水温20120914W5A
この間 M4超の地震は12回、その全てが想定範囲内でした。正解率100%(完璧です)
そして、上記の方法による次の震源域の想定は、以下の通りです。(6週間分データを使用)
結果的に、先週とほぼ同じような想定域となりました。(長スパンによる類似性と考えます)

水温20120921W6
◆今週の注目は、
 既に10週間も続く、北海道の内陸部を含む強震度想定域です。

 三陸沖りアウターライズも3週連続のランクイン。

◆他にも、先週と同様に、福島~茨城沿岸と豊後水道が強震度想定域です。
では、また何か変化があれば、お知らせ致します。バイバイ

TEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係を観察中

笑顔 毎度のお付き合いをありがとうございます。
ここ数ヵ月ですが、
NASAが公開しているTEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係について観察中です。

しかしながら、
このNASAのサイトでは、リアルタイムデータのみで過去の記録が残っていないため、
なかなか地震との関係を解析出来ずにおりました。
しかし「救世主現る!」
ツイッターで知った@mincsttyさん過去のデータをGIF動画で見られるようにプログラミング
して下さり、私が解析出来る環境を整えて戴きました。

この場を借りて、@mincsttyさんのご尽力に感謝申し上げます。
さて、TECについては未だ勉強中ですが、
これまでの解析で何となく見えて来た内容について、ご紹介したいと思います。
まずは、至近で一番TECが激しかった9/5の動画12h分をご覧ください。
(@mincsttyさんの作成したGIFファイルをダウンサイズしたものです)
TEC20120905s.gif
このTECでは、最大値80TECUという単位を赤で表示しておりますが、
この日は、それが太平洋から湧き出し、アジアから中近東辺りまで到達しました。
次の図は、比較的平均的な状態だった昨日9/20と9/5について、画像を加算処理し、
TECの停滞度合いが見える様に加工したものです。

20120905-0920sum.jpg
ここで、両者に共通している場所は、中国南東部だという事に気付きます。
そうです、今月9/7に中国雲南省を襲ったM5.6連続直下型地震のあった場所。
そこで更に、
9/5のTEC加算画像と、その後3日間に発生したM5超の震源地をプロットしたものが以下です。
TEC-EQ20120905.jpg
すると、どうでしょう。
ちょうどTECの停滞度高い赤い範囲の周囲にプロットがあることが判明しました。
私の感覚としては、この一致度合いは、とても偶然とは思えないものです。
これは、地震予測の新たなツールが一つ増える可能性が十分にありそうです。

これは未だ私の仮説の段階ですが、このTECが見せているものは何か。
 良く見ると判りますが、数値の高い範囲は太陽の出ている範囲ですので、当然に太陽の影響が
 大きいと思いますが、実は地殻に蓄積された地殻歪による圧電効果で発生した電子も見えている
 のではないかと考えております。

以上、本日は、私の仮説のご紹介でした。バイバイ

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