余震はいつまで続くのか?その7 (月齢と時間)

毎度のお付き合いをありがとうございます。

また少し地震について、データを考察してみました。

今回使ったデータは、アメリカ地質調査所(USGS)のデータベースによるものですが、
3/11~5/24のうち最初の一週間は、立て続けに余震があって、月齢による潮汐力の
影響と関係しないと仮定して、3/18~5/24(67日間)の地震データを解析しました。

まずは、
潮汐力との関係ですが、こちらは前回の解析と若干の差異があり、
ほぼ潮汐力の増加とともに余震回数も多くなる単調増加となりました。
潮汐力2.jpg

次に月齢や月の位置関係との相関関係ですが、
特にM5以上について顕著なのは、ほぼ満月を中心に月齢12.3~19.7をピーク
として、最大で平均の2.7倍の頻度で余震が発生していました。(全体の48%が集中)

また、月の位置関係(時間帯)としては、
月の出の2時間前と南中時に他の2.0倍の頻度で余震が発生していました。
地震と月.jpg

したがって、これらの傾向をまとめると、
今後、M5以上の余震発生の確率が高い日時は、以下の様に考えられます。

 -------月齢--月の出2時間前--南中時----
◆6/14(火)  12.2     15:27     22:25

◆6/15(水)  13.2     16:30     23:25

  6/17(金)  15.2     18:23      0:23

◆6/20(月)  18.2     19:58      2:57

  6/21(火)  19.2     20:26      3:41

  6/22(水)  20.2     20:52      4:23

(◆は特に確率が高い日)

もちろん、
これ以外の日時でも当然のことながら余震はありますので、
このリストは、あくまでも参考程度としてご覧ください。

以前(2011/3/24)ご紹介した「巨大地震は、今後も予断を許さない」の中で、
2004年スマトラ沖地震(M9.1)と東日本大震災の地殻構造が類似していることから、
6月中旬にM8.3の最大余震が房総沖で起こる可能性について指摘をしております。

願わくば、
今回の解析結果で導き出された、6/14,6/15,6/20の予想がこれに当てはまらない
ことを祈ります。

では、また。

余震はいつまで続くのか?その8 (M5.5以上)

毎度のお付き合いをありがとうございます。

さて、
先日は、今後の余震活動について、これまでのデータから推察される発生確率の高い日時を
ご紹介しました。

再度、同様の解析をM5.5以上のデータについて実施したところ、若干異なる傾向が出ま
したので、ご紹介しておきます。

月齢では、
8.2,12.3,19.7をピークとして、最大で平均の3.6倍の頻度で余震が発生していました。

また、月の位置関係(時間帯)としては、
月南中の3時間後が他の3倍の頻度で余震が発生していました。

地震と月2.jpg

そして、これらの傾向をまとめると、
今後、M5.5以上の余震発生の確率が高い日時は、以下の様に考えられます。

 -------月齢--南中3時間後----
  6/10(金)   8.2     21:41

  6/14(火)  12.2     翌1:25

◆6/21(火)  19.2      6:41

◆6/22(水)  20.2      7:23

(◆は特に確率が高い日)

くしくも、
2004年スマトラ沖地震(M9.1)との類似性から予測された、6月中旬にM8.3の最大余震が
房総沖で起こる可能性について、さらなる信憑性を加えてしまいました。

願わくば、この予想が当たらないことを祈ります。

では、また。

余震はいつまで続くのか?その6(2/28でM6=100回)

毎度のお付き合いをありがとうございます。
以前「余震はいつまで続くのか?その2」の回でご紹介したように、
グーテンベルク・リヒターの法則」によれば、余震の回数は
経過日数に反比例して下がっていくことが実データからも
良く一致していることが確認できました。
同様にして、
本震がM9.0ならば、統計的にマグニチュードが1下がる毎に余震回数は10倍となり、
M8級=1回、M7級=10回、M6級=100回、M5級=1000回となるそうだ。
比較のため、
気象庁が5/13に発表した余震回数によると、
M8級=1回?(本震29分後に茨城県沖でM7.9を1回とするか)
M7級=  5/  10回=50%≒1/2
M6級= 76/ 100回=76%≒3/4
M5級=452/1000回=45%≒1/2
本震、当日のM5級以上の余震回数は約100回だったことから、
5/13は63日目なので、「グーテンベルク・リヒターの法則」に沿えば、
余震回数の総和は、調和関数の積分値となり、計算上473回となる。
これは、気象庁の実績データにも良く一致していることが判る。
ちなみに、365日後は648回、2年後で717回、3年後758回と
ここからは、あまり増えて行かないので、実用にならないと思います。
同様にして、本震、当日のM6級以上の余震回数は16回。
5/13の63日目を「グーテンベルク・リヒターの法則」に従えば、
76回となって、なんと気象庁の実績データとピタリと一致した。
その後も、この法則に従うと仮定すれば、
来年の2/28(291日後)に100回となり終了?となるが、自然現象がこんな
簡単な計算で事が済むならば、世の中に専門家は要らない。
一応、統計上の目安程度にはなるとは思うが。。。
では、また。

余震はいつまで続くのか?その5(地震テロ)

毎度のお付き合いをありがとうございます。
最近になって、ようやく余震も落ち着いて来たというか、
震災直後から比べれば、だいぶ頻度が減ってきたように思います。
が!油断は禁物です。
以前ブログでご紹介した[グーテンベルク・リヒターの法則]によれば、M5級以上の地震は、
まだまだ、毎日2回くらい起きているはずです。
統計的には、まだM7級の地震が5~6回起きても不思議ではないのですから。
そして、またもや地震についてなのですが、
ネットで色々と調べているうちに、この大震災がテロの可能性?という奇抜な説を、
まじめに訴えている方がおります。
以下の書籍です。(私は読んでいません)
3.11同時多発人工地震テロ/リチャード・コシミズ著
311地震テロ表紙.jpg
要約すれば、この大震災のそもそもの目的は、経済戦争であり、
ユダヤ資本による世界征服への陰謀だとか、米ドル暴落(これはあり得ますが)延命のためだとか、
アメリカ軍のTomodachi作戦が如何にも周到に準備され、米軍に良い印象を与えるためのものだった
とか。海底での水爆使用で残留した放射能を誤魔化すため、福島原発の事故を起こして隠ぺい工作
しているとか。とにかく好き勝手なことが書かれています。(自費出版なので自由ですが)
何故に、日本がこれ程の被害者(死傷者、経済的負担)になってまで、そんな陰謀に加担しなければ
ならないのか、私には全く理解できません。
ただ、私も一応の検証として、
人工地震テロ(水爆使用)の可能性について、地震波形の特徴(P波が急峻でS波が小さい)があるのか、
今回の余震も含めて色々なサーバーで波形を確認しましたが、決定的な証拠は見当たりませんでした。
地震波形比較.jpg
一方こちらは、
ハーバード大学[地球惑星科学]石井水晶(イシイ ミアキ)准教授とEric Kiser氏による解析ですが、
東日本大地震を学術的な知見から、単純震源遡及法という解析手法を用いて、非常に分かり易く
断層破壊進行の様子を見える化しており、今回の地震が非常に複雑な過程を経ていることを良く
示しています。
311断層崩壊過程.jpg
素人の私が見ても、到底これが人工的な仕業とは思えません。
では、また。

余震はいつまで続くのか?その4(潮汐力)

毎度のお付き合いをありがとうございます。
またまた、地震シリーズですが、
4/13のブログ「地震と月の引力の関係について」で月の潮汐力と余震の発生時間帯について、
月の南中時刻のおよそ±3時間に全体の50%が発生していることをお伝えしました。
その後、太陽による影響も考慮すべきではないのかとのフォローがありましたので、
再度、データの検証をしてみました。
潮汐力は、天体の質量Mに比例し、相互距離Dの3乗に反比例することが知られています。
そこで、太陽M=1.99e30kg,距離D=1.50e8km,月M=7.36e22kg,距離D=3.84e5kmとすれば、
潮汐力の比は、太陽[5.90e5]/月[1.30e6]=0.454倍となって、太陽は月の半分程度の
影響力となります。
これを元に太陽の影響を考慮すると、月齢(太陽と月の位相角でベクトル和)によって変化
するので、月単独での潮汐力の最大値(月の南中時刻)を1とすれば、最大値は1.454
となります。(満月と新月の時の月の南中時刻)
以下は、太陽を考慮した潮汐力と余震の発生回数の関係をグラフ化にしたものです。潮汐力.jpg
見ての通り、
確かに潮汐力が大きくなるほど、地震の発生回数は増えていますが、注意深く見ると、
なぜか潮汐力の最大値(1.454)ではなく、若干手前の1.3~1.35にピークがある
ことが分かります。(実は本震のM9.0もここにあります)
これは自分なりの考察ですが、
余震域の断層面が直角から微妙に傾斜(45度程度)しており、この傾斜角と潮汐力の
ベクトルの向きが丁度、潮汐力1.3~1.35で一致する事象に多いのではないか
と推察しております。
さて、本題に戻って、
地震の発生回数がピーク(潮汐力1.3~1.35)となる、月と太陽の位置関係についてですが、
大雑把に考えれば、月齢が満月と新月のそれぞれ±3.7以内で、月の南中時刻の±3時間
以内となります。
いつ起こるか分からない余震ですが、
これまでの余震のデータ分析から、以上の様な傾向があることが判明しました。
今後の参考になればと思います。
ちなみに、
明日以降この条件に該当するのは、早速、明日4/30~5/7で、時刻は以下の通り。
(毎日約50分ずつ遅くなります)
4/30  6:12~12:12
5/1   6:53~12:53
5/2   7:37~13:37
5/3   8:22~14:22
5/4   9:10~15:10
5/5  10:01~16:01
5/6  10:53~16:53 
5/7  11:47~17:47
5/15 18:43~翌0:43
5/16 19:41~翌1:47
5/17 20:41~翌2:41
5/18 21:41~翌3:41
5/19 22:41~翌4:41
5/20 23:38~翌5:38
では、また。

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