TEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係(考察その1)

笑顔 毎度のお付き合いをありがとうございます。
NASAが公開しているTEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係について、観察中ですが、
私としての考察が、一応の方向性が出ましたので、ご報告いたします。
以下は、至近3日間のTEC加算処理(24h)による想定震源域と、その後24hのプロットです。(M4.5+)

(注)更に想定域の閾値を最適化しております。
TEC-EQ20120927.jpg
TEC-EQ20120928.jpg
TEC-EQ20120929.jpg
日毎の正解率は、図中右上に掲載しております。
初日9/27の正解率88%は出来過ぎの感はありますが、3日間の解析で得た知見として、
TEC画像を24h加算処理して得た停滞度が、次の24hで起こるM4.5超の震源の7割と一致する事。
また、48h分をプットすると正解率が50%に低下する事から、短期予測向きである事も分かりました。

そして、13:20(JST)のTECでは、西日本まで高密度域となるなど、これまでに無い動きを見せました。
20120929R.jpg
これに即対応するように、16時半からの3hでM4.7(USGS)が三陸沖・銚子沖・父島近海で発生しております。
以下は、その動画24時間分です。

(@mincsttyさんの作成したGIFファイルをダウンサイズしたものです)
ご覧のように、赤で示す高密度域が、南米~太平洋の全域とアジア~アフリカまで到達しております。
20120929s.gif
◆明日(本日)は、偶然にも台風と磁気嵐が時間帯まで重なります。
 皆さまには、どうかお気をつけて、お過ごしください。

では、引き続きの観察を続けたいと思います。
もうこんな時間。今夜は、これにて失礼いたします。バイバイ

海水温変化による震源域想定の検証と次の震源域について(その43)

笑顔 毎度のお付き合いをありがとうございます。
さて、このシリーズも第43回目となりました。
(昨年末から毎週末、約10ヶ月半続いており、M4以上で1週間検証し 平均正解率は8割程です)
解説:[海水温度分布の平年差]の2週間の変化について、画像処理ソフトで差分を取り、
    次の震源域を想定します。(14日間の至近3日平均からその前11日平均を差し引く演算です)
    これまでの実績からは、温度変化の境界付近で温度低下側に震源が符合しております。
    また、実績から、温度変化の大きな海域も想定域としております。
  ★既に8/22から北緯35度線から北の高温状態 (今までの経験則が全く通用しません)
   が約一ヶ月も継続
しており、
   これまでの演算方法だと、全く温度変化が抽出できず、正解率0%と惨敗を喫しました。
   試行錯誤の結果、何とか変化を抽出出来たのが、8/21までの海水温データと8/22以降データ
   との差分を取る方法でした。今週もこの方法により演算しております。

以下は、先週9/21にご紹介した震源域想定に、その後1週間の実績をプロットしたものです。
水温20120921W6A
この間 M4超の地震は12回、内10回が想定範囲内でした。正解率83%(上出来です)
そして、上記の方法による次の震源域の想定は、以下の通りです。(使用データに注意)
結果的に、先週とほぼ同じ想定となりました。

水温20120928W11d
◆今週の注目は、
 11週目に突入した、北海道の内陸部を含む強震度想定域です。

 三陸沖アウターライズも4週連続のランクイン。

◆他にも、先週と同様に、福島~茨城沿岸と豊後水道が強震度想定域です。
では、また何か変化があれば、お知らせ致します。バイバイ

TEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係を観察中(その5)

笑顔 毎度のお付き合いをありがとうございます。
NASAが公開しているTEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係について、まだ観察中です。
以下は、初めて南米に高密度域が出現した9/25の想定震源域に本日分までのプロット。

(注)前回ご提示した想定域の閾値を最適化しております。
TEC-EQ20120925_0927a.jpg
3日間のM5超は13回、カリフォルニアM6.2、チリM5.3、アフガニスタンM5.1 は想定震源域内だったものの、
正解は、たったの3回で、正解率23%と惨憺たる成績。 (アリューシャンM6.4も見えませんでした)

そして、本日9/27は、これまでで最大規模の高密度域の出現です。 以下は、その動画24時間分です。
(@mincsttyさんの作成したGIFファイルをダウンサイズしたものです)
ご覧のように、赤で示す高密度域が、南米~太平洋の全域とアジア~アフリカまで到達しております。
20120927s.gif
この画像を加算処理し、TECの停滞度合いが見える様に加工したものです。
(注)今回、精度向上の観点から 閾値を最適化し、演算対象を24hに拡大しました。
Predetc20120927.jpg
昨日に引き続き、TECに劇的な変化が現れました。私の予想は、またしても覆されました!
そして、今回の想定震源域は、ほぼ地球を1周する規模。 ますます目が離せなくなりました。
◆本日のように磁気嵐ロジックが最低レベルでも、蓄積した地殻歪は、ずっとトリガーを待っています。
 (今朝8:40アリューシャンM6.4ですが、発生時刻は一応 Aグループの8:51に対応と考えます)
では、引き続きの観察を続けたいと思います。

今夜は、これにて失礼いたします。バイバイ

明日の朝で磁気嵐ロジックから抜けますが

笑顔 毎度のお付き合いをありがとうございます。
今朝 8:45(JST)カリフォルニアM6.2(D10km)の地震がありました。
幸い、震央から沿岸まで50kmあり、簡易震度計算から日本の震度4相当で済みました。
(震央から半径90km以内の約17万人が震度4の中でした)
USGS170.jpg
発生時刻8:45(JST)は、本日の磁気嵐ロジック「急変点」8:01に対応するものと考えます。
さて、昨晩の記事では、NASA-TECから初めて南米に高密度の範囲が出現した事をお伝えしました。
ファイルサイズが大きいのでリンクでご紹介しますが、@Zwbra_7さんの手により、2012/7/23から毎日
5分値のTEC動画をYou Tubeにアップし、保存されております。 これは、大変貴重なデータです。

例えば、昨晩の南米のTECも、この動画で見ると、
短時間ながらコロンビア~ヴァージン諸島に高密度の範囲が見えて来ます。
[You Tube / Zebraaaaaa7 at 2012/9/25]
そして、よくよく見ると、
本日のカリフォルニアM6.2の震源域も若干高めの60TECUで推移していた事も判りました。

磁気嵐ロジックですが、NASAのシミュレーション通りなら、明朝には一旦終息となります。
そして、最後の「急変点」1:30を残すのみとなりました。

若干の心配は、以下のようにACE衛星データでは、高エネルギー電子密度・陽子密度ともに
ここ3~4日間で上昇傾向にあること。

磁気嵐解析751
また、太陽風データにも半日前から乱れが出てきている事です。
磁気嵐解析752
これを無事にやり過ごせれば、しばらくは月齢相関(M5未満)のみの予測表に戻ります。
皆さま、就寝環境◆を今一度確認され、お気を付けてお休み下さい。
(◆近くに落ちてくる物が無い事、手元に照明と履物を置く)

では、今夜はそろそろ休むことに致します。バイバイ

TEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係を観察中(その4)

笑顔 毎度のお付き合いをありがとうございます。
NASAが公開しているTEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係について、まだ観察中ですが、
9/23の想定震源域に本日分までのプロットをすると、以下のように実績と良く一致しました。

TEC-EQ20120922_0925.jpg
3日間でM5超の地震は9回あり、内8回が想定震源域で、正解率89%とかなり優秀です。
外れたのは、南アフリカ沖の1回のみでした。
そして、本日9/25は、初めて南米に高密度の範囲が出現しました。以下は、その動画16時間分です。
(@mincsttyさんの作成したGIFファイルをダウンサイズしたものです)
ご覧のように、赤で示す最高値80TECUが南米とアジアの2箇所を移動しております。
20120925s.gif
この画像を加算処理し、TECの停滞度合いが見える様に加工したものです。
Predetc20120925.jpg
昨日は、TECに劇的な変化は出ないと考えましたが、私の予想は、たった一晩にして覆されました!
これは、ますます興味深くなってきました。
では、引き続きの観察を続けたいと思います。

今夜は、これにて失礼いたします。バイバイ

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