金星探査機 あかつき その後5

毎度のお付き合いをありがとうございます。

年が明けて、すっかり忘れ去られようとしている金星探査機「あかつき」に、
新たな二つの計画案が浮上してきました。

当初、
6年後の再投入に向けた計画を検討していましたが、より確実に金星周回軌道に
乗せるため、一気に減速させて軌道投入させる当初の計画ではなく、徐々に減速
させて、5年後の2015年12月に金星がゆっくりと追いつくのを待ち伏せる
軌道投入方法が考えられているようです。

この方法の利点は、
計画が一年早まるため、観測機器の余寿命が期待できるのと、少しずつ様子を
見ながらの軌道修正が利くため、失敗のリスクが低減できることにあります。
ただし、最初の軌道修正を効率的に出来るチャンスがこの4月がリミットとの
ことなので、早急なエンジン状態の解析が望まれるところです。

あかつき:軌道再投入1年前倒し 「待ち伏せ作戦」を検討 [毎日新聞]

それと、もう一つ別の計画案は、この5年間のブランクに地球より内側を回る
小惑星(おそらく小惑星2003CP20のこと)に接近しながら観測しようというもの。
これらの内惑星域に属する小惑星の直接観測が成功すれば、世界初の快挙であり、
興味深いデータとなるのは必至であります。

あかつき、寄り道を検討 金星再挑戦までに小惑星観測 [朝日新聞]

失敗を別の成果に結び付けようとする志向は、もはやJAXAの真骨頂ではないでしょうか。
(もしや、転んでもただじゃ起きない関西人が多いとか。。。)

では、また。