海水温変化による震源域想定の検証と次の震源域について(その75)
このシリーズも 第75回目を迎えました。
(一昨年末から毎週末、約1年半続いており、M4以上で1週間検証し 平均対応率は8割程です)
解説:[海水温度分布★の平年差]の2週間の変化について、画像処理ソフトで差分を取り、
次の震源域を想定します。(14日間の至近3日平均からその前11日平均を差し引く演算です)
これまでの実績からは、温度変化の境界付近で温度低下側に震源が符合しております。
また、実績から、温度変化の大きな海域も想定域としております。
★この演算には、以下の理由から海上保安庁のデータを使用しております。
・図中に数字や境界線が入らないので、演算の邪魔にならないこと。
・瀬戸内海も表示できるので、より綿密な解析が出来ること。
・当日分まで反映されていること。 等々
以下は、先週5/19にご紹介した震源域想定に、その後1週間の実績をプロットしたものです。
この間 M4超の地震は25回、内23回が想定範囲内でした。対応率92%
外れた2回は、何れも高温域中心での発震でした。
そして、次の震源域の想定は、以下の通りです。
◆先週より更に太平洋側全域の海水温が「急激な高温化」を見せております。
これは解析を始めてから1年半の中でも特筆すべき事態です(2週連続です)
「巨大地震の前兆を捉えている可能性」も否定できません。
これからも注意深く観察を続けたいと思います。
◆今週の強震度想定域は、
37週目となった三陸沖アウターライズは更に広範囲に拡大。
(ここは数カ月の前兆の後、昨年12/7にM7超が発生。次はM8超が危惧されます)
12週目の豊後~淡路~紀伊は豊後水道・紀伊水道に拡大。
また、東日本沿岸は先週に引き続き、岩手・宮城・福島・茨城・房総まで。
5週目の日本海域は西側まで拡大・東シナ海は変わらず。
3週目の北海道は内陸を含み、更に全域に広範囲に拡大。
2週目の沖縄本島近海は、やや南下。
新たに小笠原海域の広範囲に、強震度想定域が出現しました。
伊勢湾の強震度想定域は消滅しております。
解説:強震度想定域とは、
海水温が急激に上昇した範囲で、過去の実績からM5超発震の可能性がある事を意味します。
(橙線M4、赤線M5超を示唆)
では、また何か変化があれば、お知らせ致します。