海水温変化による震源域想定の検証と次の震源域について(その79)
このシリーズも 第79回目を迎えました。
(一昨年末から毎週末、約1年8ヶ月続いており、M4以上で1週間検証し 平均対応率は8割程です)
解説:[海水温度分布★の平年差]の2週間の変化について、画像処理ソフトで差分を取り、
次の震源域を想定します。(14日間の至近3日平均からその前11日平均を差し引く演算です)
これまでの実績からは、温度変化の境界付近で温度低下側に震源が符合しております。
また、実績から、温度変化の大きな海域も想定域としております。
★この演算には、以下の理由から海上保安庁のデータを使用しております。
・図中に数字や境界線が入らないので、演算の邪魔にならないこと。
・瀬戸内海も表示できるので、より綿密な解析が出来ること。
・当日分まで反映されていること。 等々
以下は、先週6/16にご紹介した震源域想定に、その後1週間の実績をプロットしたものです。
この間 M4超の地震は9回、全てが想定範囲内でした。対応率100%
ただ、紀伊半島沖に広範囲にあった強震度想定域での発震が無かったのが気になります。
そして、次の震源域の想定は、以下の通りです。
◆傾向としては、日本周囲の海水温が急激に上昇し平衡状態。
これは解析を始めてから1年半の中でも特筆すべき事態です(異常な動き)
やはり「巨大地震の前兆を捉えている可能性」も否定できません。
更に注意深く観察を続けたいと思います。
◆今週の強震度想定域は、
41週目となったアウターライズは、南下し大幅縮小。
(ここは数カ月の前兆の後、昨年12/7にM7超が発生。次はM8超が危惧されます)
16週目の東日本沿岸は、青森・岩手・宮城・福島・茨城までで若干縮小。
5週目の小笠原海域は、西に戻りアウターもあり。
2週目の東海沖は東に移動し伊豆諸島中心。
4週振りに東シナ海、房総沖アウターに強震度想定域が出現。
北海道、豊後~淡路~紀伊、トカラの強震度想定域は消滅しております。
◆北海道~日本海北部、九州~南西諸島の広範囲で急激な温度低下があります。
これまでの実績から、急激な温度変化のあった場合には、低温域で発震の可能性が高まります。
解説:強震度想定域とは、
海水温が急激に上昇した範囲で、過去の実績からM5超発震の可能性がある事を意味します。
(橙線M4、赤線M5超を示唆)
では、また何か変化があれば、お知らせ致します。