カナダM7.7地震の余震からGR則でM9の可能性を試算(その3)

本日の8日前 10/28 12:04JSTカナダ北西部でM7.7(D17.5km)の直下型地震が発生しました。

そして、その10h後、津波注意報の無かった日本にも八丈島で50cmの津波が観測され、
改めてM7.7の凄さを実感すると共に、危機管理意識を更に強くした地震でした。
震度の予測287
そして、
その余震は地震発生後の27hで、M4超が63回も発生しており、GR則による精度も十分と考え、
リスク管理的な意味合いから、2回に亘る特集を組み、11/5までにM9発生確率97.7%
としてご紹介しました。


ご紹介直後から大変多くの反響があり、この計算の重大さを痛感しております。

◆私としては、311東日本震災の予兆を察知できた、GR則による予測手法の精度を確信しており、
 更に余震も続いていたことから、最悪の事態を想定しての試算としてご紹介致しました。

さて、余震の方ですが、現在までにM4超が92回発生しております。
また、余震域の面積から、宇津則により地震規模想定をすると、ほぼM9となり、
この想定が、オーダー的に妥当であることについても、ご紹介致しました。

◆パターン1 (プレート境界に直行する範囲で試算)
USGS188.jpg
◆パターン2 (プレート境界に平行する範囲で試算)
USGS191.jpg
そして運命の本日、改めてじっくりとデータを観察し、10/30~11/1の34hの休止帯を境界として、
その前後で、GR則の比較を試算致しました。

震度の予測299
ご覧のように、今回の試算では、M9発生までの期間が左右で約3倍の差異が確認されました。
当初の逼迫度からは かなり下がったものの、それでも依然として逼迫度が高い事に変わりはありません。

(右側のデータ数がN=13と少ないため、多分に誤差を含んでいる事をご理解下さい)
◆何故ならば、過去150年間でM9クラスの地震は7回で、約20年に1回の頻度であり、
 これと比べれば、右側+3σ(99.9%)でも90日程度は、発生倍率が約80倍だからです。

願わくば、この計算が外れる事を祈ります。