海水温変化による震源域想定の検証と次の震源域について(その77)

このシリーズも 第77回目を迎えました。
(一昨年末から毎週末、約1年7ヶ月続いており、M4以上で1週間検証し 平均対応率は8割程です)
解説:[海水温度分布の平年差]の2週間の変化について、画像処理ソフトで差分を取り、
    次の震源域を想定します。(14日間の至近3日平均からその前11日平均を差し引く演算です)
    これまでの実績からは、温度変化の境界付近で温度低下側に震源が符合しております。
    また、実績から、温度変化の大きな海域も想定域としております。
  ★この演算には、以下の理由から海上保安庁のデータを使用しております。
   ・図中に数字や境界線が入らないので、演算の邪魔にならないこと。
   ・瀬戸内海も表示できるので、より綿密な解析が出来ること。
   ・当日分まで反映されていること。 等々

以下は、先週6/2にご紹介した震源域想定に、その後1週間の実績をプロットしたものです。
水温20130602WA
この間 M4超の地震は22回、うち18回が想定範囲内でした。対応率82%
外れた4回は、何れも温度変化の境界から更に低温側での発震でした。
そして、次の震源域の想定は、以下の通りです。
◆傾向としては、先週の動きとほぼ同じで、太平洋側全域の海水温が急激に低下しております。
 これは解析を始めてから1年半の中でも特筆すべき事態です(異常な動き)
 やはり「巨大地震の前兆を捉えている可能性」も否定できません。
 更に注意深く観察を続けたいと思います。

水温20130609W3
◆今週の強震度想定域は、
 39週目となったアウターライズは、北海道側に拡大。

 (ここは数カ月の前兆の後、昨年12/7にM7超が発生。次はM8超が危惧されます)
 14週目の東日本沿岸は、岩手・宮城・福島・茨城・房総まで。
  7週目の日本海域はに津軽海峡のみに大幅縮小。
  5週目の北海道は若干縮小だが、内陸を含み広範囲のまま。
  3週目の小笠原海域は、やや北上して鳥島近海に。
  2週振りに豊後~淡路~紀伊が復活、豊後水道。
  沖縄本島近海の強震度想定域は消滅しております。
先週から太平洋側を中心とする高温域が一転、
 宮城~房総沿岸、ならびに東南海域の広範囲で温度低下が続いております。

 これまでの実績から、急激な温度変化のあった場合には、低温域で発震の可能性が高まります。
解説:強震度想定域とは、
   海水温が急激に上昇した範囲で、過去の実績からM5超発震の可能性がある事を意味します。
   (橙線M4、赤線M5超を示唆)

では、また何か変化があれば、お知らせ致します。バイバイ