巨大地震は、今後も予断を許さない
毎度のお付き合いをありがとうございます。
あの大惨事から、早くも2週間が過ぎようとしています。
私の住む水戸周辺でも、
かなりの被害は出ているものの、一応ライフラインはほぼ回復してきており、
東北の甚大な被災状況を見るにつけ、「何のこれしき」と思うのです。
原子力からの放射能汚染の拡大も、今では風評被害にまで発展してきており、
とにかく早く収拾させて頂きたいものです。
ところで、
これほどの大きい地震には、長期間に亘って大きな余震が続くことは容易に
想像がつくところですが、静岡大学小山教授の興味深い内容の論評がありま
したので、ご紹介したいと思います。
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◆東日本沖で起きた巨大地震について
[静岡大学防災総合センター教授 小山真人2011/3/21]
日本海溝に沿ったすべてのプレート沈み込み境界が同時に破壊し、
マグニチュード9.0という超巨大地震が起きました。
(中略)
これほどの規模は、少なくとも歴史上に無かったことで、おそらく
1000年に1度か、それ以上の低頻度大規模災害が起きたのです。
(中略)
こうした中で大規模余震や続発地震や津波が起き、原発周辺に再び
被害を与えて収拾がつかなくなることが今もっとも心配です。
(中略)
また、今回の地震では、三陸~茨城沖にある南北500kmにおよぶ巨大
な震源断層面が最大30mほどずれ動きました。さらに、地震後も震源
断層は安定化せず、「余効変動」と呼ばれるゆっくりとした断層運動
が継続しており、さっそく富士山の真下で3月15日夜の地震M6.4を引き
起こし、さらに茨城沖南側の房総沖プレート境界でのM8級の続発地震
も心配です。
(中略)
今回のメカニズムと類似する2004年スマトラ沖地震(M9.1)の南側に隣接
したプレート境界で、3ヶ月後にM8.6の大地震と大津波が生じました。
その後も、M8級の大地震が何度か引き続いて今日に至っています。
つまり、
日本の地殻は、言わばパンドラの箱が開いてしまった状態にあります。
これまでの地学的に安定した時代は終わりを告げたと認識すべきです。
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そこで、
私なりに、過去の巨大地震について、本震と余震の関係を調査しました。
最大規模とされる1960年チリ沖地震では、本震こそ大きいものでしたが
最大余震は、その1/300ほどで数日のうちに来ています。
ところが、今回の地震と発生メカニズムが似ているとされる、
2004年スマトラ沖地震では、3ヶ月後に本震の約1/10の余震がありました。
これを仮に今回の地震に当てはめると、6月中旬にM8.3の余震が房総沖で
起こる可能性があるという結果になります。
3ヶ月後と言えば、
おそらくは、やっと今回の地震からの復興ムードが出てきた矢先に、出鼻を
くじかれるようなものです。
この世に神様が本当にいるならば、
どうか願わくば、こんな惨い二重苦となるような試練は起こさないで下さい。
ただ、ただ、ひたすらに願うばかりです。
では、また。