海水温変化による震源域想定の検証と次の震源域について(その73)
このシリーズも 第73回目を迎えました。
(一昨年末から毎週末、約1年半続いており、M4以上で1週間検証し 平均対応率は8割程です)
解説:[海水温度分布★の平年差]の2週間の変化について、画像処理ソフトで差分を取り、
次の震源域を想定します。(14日間の至近3日平均からその前11日平均を差し引く演算です)
これまでの実績からは、温度変化の境界付近で温度低下側に震源が符合しております。
また、実績から、温度変化の大きな海域も想定域としております。
★この演算には、以下の理由から海上保安庁のデータを使用しております。
・図中に数字や境界線が入らないので、演算の邪魔にならないこと。
・瀬戸内海も表示できるので、より綿密な解析が出来ること。
・当日分まで反映されていること。 等々
以下は、先週5/5にご紹介した震源域想定に、その後1週間の実績をプロットしたものです。
この間 M4超の地震は11回、内10回が想定範囲内でした。対応率90%
外れた1回は、私のチェック漏れでした。
そして、次の震源域の想定は、以下の通りです。
◆先週から、震源域の想定を 幅50kmの線 で表現することにしました。
表現を変えた理由は、以下の2点から、より高精度の予測を目指すものです。
・バックテストの結果、ほぼ対応率8割を維持出来そうなこと。
・慣れるまでは見づらいかも知れませんが、震源域をかなり限定できること。
◆今週の強震度想定域は、
35週目となった三陸沖アウターライズは北海道側に大きく拡大。
(ここは数カ月の前兆の後、昨年12/7にM7超が発生。次はM8超が危惧されます)
10週目の豊後~淡路~紀伊は伊勢湾中心に縮小。
また、東日本沿岸は岩手・宮城沖に北上して拡大方向。
3週目の日本海域・九州全土・東シナ海は、若干縮小。
2週目の北海道は内陸を含み、西部~南東部~釧路の広範囲に拡大。
四国沖~紀伊半島・九州南部・山陰の強震度想定域は消滅しております。
解説:強震度想定域とは、
海水温が急激に上昇した範囲で、過去の実績からM5超発震の可能性がある事を意味します。
(橙線M4、赤線M5超を示唆)
では、また何か変化があれば、お知らせ致します。