海水温変化による震源域想定の検証と次の震源域について(その92)
このシリーズも 第92回目となりました。
(シリーズ化からは約1年半以上続いており、M4超で1週間検証し 平均対応率は8割程です)
◆実は過去記事を検索すると、2011/8/17「新発見か?「海面水温」平年差の分布と震源地の関係」
の中で、既に海水温の2週間差分に着目しており、この解析は、もう2年を過ぎました。
解説:[海水温度分布★の平年差]の2週間の変化について、画像処理ソフトで差分を取り、
次の震源域を想定します。(14日間の至近3日平均からその前11日平均を差し引く演算です)
これまでの実績からは、温度変化の境界付近で温度低下側に震源が符合しております。
また、実績から、温度変化の大きな海域も想定域としております。
★この演算には、以下の理由から海上保安庁のデータを使用しております。
・図中に数字や境界線が入らないので、演算の邪魔にならないこと。
・瀬戸内海も表示できるので、より綿密な解析が出来ること。
・当日分まで反映されていること。 等々
以下は、先週9/8にご紹介した震源域想定に、その後1週間の実績をプロットしたものです。
この間 M4超の地震は17回、うち9回が想定範囲内でした。対応率53%
(先々週と同様に対応率が低下しており、今までに無い変化が出ている可能性も考えられます)
外れた8回は、何れも高温のまま変化の無かった海域での発震でした。
◆M4超の東日本集中度は5割でした。
◆約2ヶ月間も非常に変化の激しい状態でしたが、先々週から高温のまま平衡状態です。
◆12週間続く海水温の上昇は、日本周囲ほぼ全域に達っし継続中です。
これは解析を始めてから約2年の中でも特筆すべき異常事態だと考えます。
やはり「巨大地震の前兆を捉えている可能性」が否定できません。
引き続き、注意深く観察を続けたいと思います。
◆先々週あった瀬戸内海と北海道北部沿岸の水温低下域は完全に消滅しております
そして、次の震源域の想定は、以下の通りです。
◆想定範囲を南西諸島まで拡大。西は西表島、南は南硫黄島まで
◆今週の強震度想定域は、ご覧の様に東日本沿岸が復活しております。
13週目の北海道は、北東部のみで大幅縮小。
2週目の瀬戸内海は、紀伊半島中心に移動して縮小。
5週振りに東日本沿岸の宮城~福島沖に強震度想定域が復活。
◆12週続いた小笠原、4週続いた三陸アウター
2週続いた首都圏直下、大陸側の強震度想定域は消滅しております。
◆太平洋・日本海の広範囲な高温域は、上昇したまま平衡状態。
(その他の範囲は、高温を保ったまま温度変化が無いため、黒くなっております)
三陸アウター・東日本域の強震度想定域消滅⇔復活は、何らかの大きな変化を捉えている可能性あり。
(北海道の南東海域に高温域が拡大しつつあり、来週にはアウターライズが復活する可能性も)
また、過去の実績から、急激な温度変化のあった海域では、低温側で発震の可能性が高まります。
解説:強震度想定域とは、
海水温が急激に上昇した範囲で、過去の実績からM5超発震の可能性がある事を意味します。
(橙線M4、赤線M5超を示唆)
では、また何か変化があれば、お知らせ致します。