福島震源でのGR則によるM7リスク評価について
◆9/20 2:25 福島浜通りM5.9震度5強から9日が過ぎました。
いまだ余震は続いており、有感地震だけで15回と成りました。
今回は、9/20以降の余震データ(M1.5+ N=225)から、GR則によるM7リスク評価を実施しました。
◆まずは、発震状況の時系列データですが、やはり特徴的な動きが続いております。
一般的に群発余震は、グラフの赤点線の様に逓減するのが通常ですが、
福島震源では9/26以降、やや群発ぎみで、一向に下がる気配が見えません。
◆そして、以下がGR則を当てた試算結果です。
今回リスク評価としてM7級を想定し、累積確率50%で2ヶ月、98%で3ヶ月以内でした。
一番下の時系列累積確率分布によれば、年末年始頃までのM7発生を示唆しております。
◆実は、9/20のM5.9の発生については、今年7/29「福島浜通りの群発地震について その2」の中で、
7/23 M5.2震度4~1週間データにGR則を適用し、9月中旬までのM6発生を想定してました。
これは後から気付いた事でしたが、この手法の精度を確信するに十分な事象でした。
次々と嫌なデータが出始めた福島原発(特に福一)だけに、
これ以上の地震は起こらない様にと、ただ々願うばかりです。(-_-)
◆以下、参考資料です。
読者から、関東周辺でのプレートの状況についてご質問がありました。
ご覧の様に、関東(北米P)の下にはフィリピン海Pがあり、その下の太平洋Pとも接しています。
したがって、関東で70km~90kmのやや深発はフィリピン海Pと太平洋P境界での発震であり、
10km~30km程度の比較的浅い震源ならば、活断層由来の発震と考えられます。