【試算】宮城沖M6の余震データにGR則を適用した今後の想定
◆これは、一昨日8/4 12:29宮城沖M6.0震度5強の余震データにGR則(グーテンベルグ・リヒター則)
を適用して得られた計算結果から、今後起こり得る【最大リスク】をご提示するものです。
したがいまして、必ず起こる性質のものでは無く、起こる可能性のある事象を示唆するものであり、
ご覧の皆さまには、【危機管理情報】として、ご覧戴きたいと思います。
◆まずは、現在までの発震状況と、プロットです。
ご覧の様に、現在までにやや収束するような動きが見られますが、この後の動向には細心の注意が
必要と考えます。
また、余震域を断層面積として考えた、宇津則からの本震の想定規模はM8超と考えられます。
◆そして、GR則プロットと時系列で表したM8の累積発生確率曲線です。
ご覧のように、発生確率50%は10月下旬、90%超が12月上旬となり、
ツイッターでの想定と比較すれば、随分と逼迫度は下がりました。
◆機会ある毎に申しておりますが、私は「常に最大リスクを考慮した予測」をご紹介しております。
それは、予測を外すリスクよりも、災害級の震災を見逃すリスクの方が遥かに甚大との考えからです。
◆全世界でのM8クラスの発生頻度を、2000年を境界として考えた場合、
1973年~2000年の27年間は16回で0.59回/年であり、
2001年~2013年の12.3年間は14回で1.14回/年と、至近は約2倍の頻度。
また更に、全世界のM5超発震の約20%は日本国内でコンスタントに発生しております。
至近ならば、M8クラスは1.14回/年×20%=0.228回/年→4.4年に1回の頻度。
◆然るに、今回のGR則で算出された、
M8が約4ヶ月以内に発生する頻度とは、上記に照らすと、平均の約13倍の発生確率と言えます。
これは、現在の宮城沖の発震状況が「異常域」にある事を示唆しております。
◆ツイッターでご紹介した「最大リスク想定」を再掲します。
以下は、想定震源域でM8が発生した場合の予想される震度と津波高です。
津波高の計算は[東京大学リンク内の津波高の予測]を利用しています。
◆現在の東海第二の津波対策は6.2m、F1F2は12m、女川は9.2mだが原子炉が標高14.8mにある。
想定との比較では、各原発ともギリギリの様です。
ちなみに、311震災時の東海第二原発への到達津波高は5.4mでした。
今回の試算では、311震災時よりも浅い海域を想定したため、大きめの値が出ていると思います。
今はただ、皆さまに最大限の備えをお願いし(食料等の備蓄、緊急時の連絡方法や集合場所の確認など)
私は、この想定が外れる事を祈るのみです。