宮城沖アウターM8.5による震度分布と津波遡上高の試算について
◆昨年12/7宮城沖アウターM7.3の余震データ(気象庁一元化データ12/7~12/28)から、
本震M8.5を仮定しGR則で発生時期を試算しました。
「宮城沖アウターライズM7.3余震からGR則でM8.5の可能性を試算(その2)」
以下、2012/12/30にアップした計算結果ですが、そろそろ期限が迫っております。
◆では、M8.5が発生した場合のリスクはどうなるのか、今回は最大リスク側を考慮して、
正断層型(引張断層)では、逆断層型(圧縮断層)の2倍の津波遡上高となる可能性から、
津波は計算上地震規模をM8.7、震度はM8.5震源を線上分布としてシミュレーションにより
試算してみました。
なお、計算震度は「土本学会公認の以下の式」、津波は「東大HPリンク」を使用しました。
S=0.998*Mw-1.72*Log10(Lo+0.0028*10^(Mw/2))+0.00645*D-0.00344*Lo+0.415(±0.21)
Mw:マグニチュード Lo:震源距離[km]=√(D^2+L^2) D:震源深さ[km] L:震央距離[km]
震度 0:0.0≦S<0.5、1:0.5≦S<1.5、2:1.5≦S<2.5、3:2.5≦S<3.5、4:3.5≦S<4.5
5-:4.5≦S<5.0、5+:5.0≦S<5.5、6-:5.5≦S<6.0、6+:6.0≦S<6.5、7:6.5≦S
以下、計算結果です。
◆太平洋側にある、女川・福島F1,F2・東海原発が全て津波に呑まれる結果です。
◆フクイチの汚染水タンクとフクイチの1500本以上の燃料棒がある4号機プールはどうなるか?
汚染水タンクは標高32m以上の高台にあるので、津波に呑まれる事は無いと思いますが、
問題は震度5弱の揺れに耐えられるかです。
あのタンクはロクな基礎も無く、ただ地べた置いてあるのと同じと考えて下さい。
おそらくは、タンク間のジョイントが外れ大変な事に…
4号機プールは、仮設防波堤のすぐ傍にあり、津波対策は12~13mしかありません。
まともに津波をかぶり、そのまま崩壊すれば多分東日本は終りです。
(注)ここでの計算結果は、既知の計算式から算出しており、計算精度はオーダー感を示唆する程度
だとお考え下さい。なお、宮城沖アウターM8.5は必ず発生する性質のものではなく、発生する
可能性があるだけです。その確率は、申し訳ありませんが、今の私には判かりません。
そして、私は悪戯に不安を煽るつもりで計算結果をご紹介しているのではなく、まずは最大リスク
をお伝えし、その後の判断は読者に委ねたいと思いますので、どうかよろしくお願い致しますm(_ _)m