TEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係を観察中(その7)
毎度のお付き合いをありがとうございます。
NASAが公開しているTEC(電離圏全電子数分布)と地震の関係について、観察中です。
◆私なりの考察として、以下をご紹介しました。
・TEC画像を24h加算処理して得た停滞度が、次の24hで起こるM4.5超の震源の7割と一致する。
・48hプロットだと正解率が50%に低下する事から、この手法が短期予測に適する。
以下は、昨日のTEC画像から得た想定震源域に、その後24hのM4.5超の地震をプロットしたものです。
24hでM4.5超の地震が11回あり、正解率は82% 残念ながら、今朝のM6.3は想定域外でしたが、
これほどの強い相関は、今までの経験から、ほぼ完成された短期予測ツールとして十分と考えます。
さて、昨日 読者から
「昨晩のコロンビアM7.3の兆候は、9/24のTEC (注)からあったと考えられるのではないか」
とのアドバイスを戴きました。 (注)至近では、初めて南米から高密度域が観測された日
私としも、確かに兆候として重要であると感じましたので、9/24~9/29の画像解析を試みました。
以下は、この129hを加算処理して得た画像に、現在までのM4.5超地震をプロットしたものです
ご覧のように、確かに昨晩のコロンビアM7.3は予測域内でしたが、他の正解率は43%と低調でした。
◆結果的に、いつも高密度を示している太平洋と東南アジアばかりが目立ち、
肝心の南米の影が薄くなってしまいました。
これらのことから、
客観的に見ても、やはりNASA-TECから観測されるものは「短期予測に適している」と考えます。
では、引き続きの観察を続けたいと思います。
今夜も、早めに就寝したいと思います。