海水温変化による震源域想定の検証と次の震源域について(その47)
毎度のお付き合いをありがとうございます。
さて、このシリーズも第47回目となりました。
(昨年末から毎週末、約11ヶ月続いており、M4以上で1週間検証し 平均正解率は8割程です)
解説:[海水温度分布★の平年差]の2週間の変化について、画像処理ソフトで差分を取り、
次の震源域を想定します。(14日間の至近3日平均からその前11日平均を差し引く演算です)
これまでの実績からは、温度変化の境界付近で温度低下側に震源が符合しております。
また、実績から、温度変化の大きな海域も想定域としております。
★既に8/22から北緯35度線から北の高温状態 (今までの経験則が全く通用しません)
が約2ヶ月も継続しており、
これまでの演算方法だと、全く温度変化が抽出できず、正解率0%と惨敗を喫しました。
試行錯誤の結果、何とか変化を抽出できたのが、8/21までの海水温データと8/22以降データ
との差分を取る方法でした。今週もこの方法により演算しております。
以下は、先週10/19にご紹介した震源域想定に、その後1週間の実績をプロットしたものです。
◆良く見ると、想定域の外周(境界付近)での発震が多いことが見て取れると思います。
これは、以前ご紹介した、温度勾配の大きい場所で発震し易い事を裏付ける結果です。
この間 M4超の地震は19回、内17回が想定範囲内でした。正解率89%(優秀です)
はずれた2回は何れも奄美大島沖合でした。
(海水温低下を示す青い範囲で、地殻収縮に伴う正断層地震(引張型)が起き易かったと考えます)
そして、上記の方法による次の震源域の想定は、以下の通りです。(使用データに注意)
やはり、先週とほぼ同じ想定となりました。(全体に拡大方向です)
◆今週も注目は、
15週目に突入した、北海道の内陸部を含む強震度想定域です。
三陸沖アウターライズも8週連続のランクイン。
◆他にも、先週と同様に、宮城・福島・茨城沿岸と豊後水道が強震度想定域です。
では、また何か変化があれば、お知らせ致します。