スマトラ沖地震におけるロジック検証
毎度のお付き合いをありがとうございます。
ニュージーランドの「カンタベリー地震」M6.1について、グーテンベルグ・リヒター則に沿っていることを
お話しましたが、地震学会でも東日本大震災と地震機構的な類似性が良く引き合いに出されている
スマトラ沖地震について、少々の検証を試みましたので、ご紹介いたします。
スマトラ沖地震の本震M9.3は、2004.12/26 0:59(UT)に発生しましたが、この時の月齢14.1に対する
現地時間発生時刻6:59は、ほぼ月入時刻7:35に符合し、USGSのCMT解析でSLIP角=83/110度は、
ほぼ逆断層型であり、発生時刻のずれは許容範囲内と考えられます。
更に、その3ヶ月後の最大余震M8.6は、2005.3/28 16:10(UT)に発生し、この時の月齢17.7に対する
現地時間発生時刻22:10は、ほぼ月出時刻22:42に符合し、USGSのCMT解析SLIP角=88/109度は、
ほぼ逆断層型であり、こちらも発生時刻のずれは許容範囲内と考えられます。
(両者の位相は、ちょうど180度反対側の関係となっておりました)
これらから、スマトラ沖地震に関しては、本震・最大余震ともに地震機構は、月齢相関の予測時刻に
ほぼ一致しており、何れも私のロジックの範囲内と考えられます
また、至近の磁気嵐との関係では、
本震2004.12/26 0:59(UT)に対して、12/21 11:00に磁気嵐が観測されており、約110hは第2ピークの終盤。
余震2005.3/28 16:10(UT)に対して、3/26 9:00に磁気嵐が観測されており、約55hは第1ピークの終盤。
となり、それぞれに磁気嵐との相関も見い出せました。
さて、問題の「グーテンベルグ・リヒター則に沿っていることの検証」ですが、
これもUSGSのデータから、本震M9.3に対する最大余震M8.6で、M1小さい余震1回は確定ですが、
本震の2004.12/26から後2年間の統計を取って見ると、M2小さいM7クラス(M6.7~M7.6)が10回、
M3小さいM6クラス(M5.7~M6.6)が115回となって、それぞれの回数を消化するのに約2年を要して
いることが判りました
東日本大震災とスマトラ沖地震との地震機構的な類似性がどの程度まで一致するもなのか、現時点
では全くの未知数ですが、やはり今後数年オーダーで余震が続くことは容易に想像できるのでは
ないでしょうか。
以上、前回の今後の見通しの補足として、ご紹介いたしました。
では、また。